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志摩⇔セントレアに空飛ぶクルマを
「リニアは中間駅を亀山に」と要望へ

「空飛ぶクルマ」飛行区間

立春らしく、希望の持てる話題を拾った――。

「空飛ぶクルマ」のルート策定に向けた実証実験が1月13日から三重県志摩市の志摩スペイン村~愛知県常滑市の中部国際空港間で始まった。三重県との受託契約に基づき中日本航空、名鉄、ANAが空飛ぶクルマのルートを想定し、ヘリコプターによる実験を行う。観光ビジネスへの「空飛ぶクルマ」の活用を目的とし同村−セントレア間における旅客輸送、乗り継ぎ、利便性確認などに取り組む。

 両区間の移動は地上交通を利用した場合、高速道路を使っても約2~3時間かかるが、空の移動は約20分と大幅に短縮でき、利便性が大きく向上する。本事業は「空の移動革命」実現に向けた飛行ルート策定業務委託の一環として実施、「空飛ぶクルマ三重県版ロードマップ」に位置付けられた県の具体的な取り組みで、全国初だ。

 志摩スペイン村は、2月12日まで休業で、その間を活用する。同村は同月13日に春営業がスタートし、拡張現実シューティングアトラクションがパワーアップして登場する。2020年に登場した「オバケハンター」を進化させた「オバケハンター2 ガシャドクロの逆襲」だ。最新の3D空間トラッキングとAR(拡張現実)技術を駆使した銃を使って、夜の小学校に出現するたくさんのオバケを退治していく。スリリングなオバケ退治が味わえ、幅広い世代で楽しめそうだ。

 もう一つ注目はリニア中央新幹線。JR東海が2037年に名古屋―大阪間の開業を目指している。1月4日付の中日新聞によると、三重県や県内市町などでつくる期成同盟会が、県内の中間駅を亀山市内に建設するようJRに要望する方針を固めたという。同盟会長を務める鈴木英敬知事が昨年7月、各市町から駅候補地を募っていたが、昨年末の募集期限までに同市以外の市町から応募がなく同市に駅ができる公算は大となった。駅候補地の詳細な場所は、21年以降に有識者から意見を聞いて市と協議して決め、JRへの要望は22年ごろになる見込み。

 JR東海は現在、名古屋−大阪間のルートを幅20㎞の帯状で示しているが、23年ごろに着手見込みの環境影響評価(アセスメント)で幅3㎞に絞り込む。駅の位置も同じ時期に半径5㎞の円の範囲内で公表するとみられる。

 中部経済の見通しについて、日銀名古屋支店の加藤毅支店長は名古屋市のホテルで開かれた中部財界人新春サロン会場で、社会経済構造の変化にどう対応していくかが課題だが、製造業を中心に他地域より力強く持ち直しているとの認識を示した。

(月刊東海財界 2021年2月号掲載)