オリンピックイヤーの景気動向は
聖火リレーや、タクシーの値上げあるが
さあ、オリンピックイヤー、昨年末、三重県は4月8、9日に県内を通過する東京五輪聖火リレーの詳細なルートを発表した。県スポーツ推進課は、自然や歴史遺産、産業技術の発展を国内外に発信できることを踏まえて選定、盛り上がりに期待したいという。鈴木英敬知事も新春インタビューで、来年開催の三重とこわか国体などに関心をつなげていきたいと語っているほか、消費増税による反動減を憂慮しており、きめ細かい対応をしていきたいとしている。
リレー初日は四日市市をスタートし、伊勢市でゴールする26・9㎞で、6区間に分けて計99人のランナーが走る。2日目は伊賀市から熊野市まで15・2㎞6区間を計85人でつなぐ。四日市市では近鉄四日市駅北側のふれあいモールや諏訪神社前などの繁華街を通過、2日目の松阪市では御城番屋敷をはじめ旧跡や歴史的な建物の周辺を経由するコースとした。
県内を走るランナーは計184人で、大会スポンサーの企業枠131人、県公募29人(1627人の応募あり、志摩市の海女さんら決まる)、県依頼24人(1月中に発表の予定)。どれほどの経済効果が出るか、楽しみにしたいところだ。
県総合博物館では前回五輪の1964年大会の世相を振り返る企画展「1960年代の熱気を未来につなぐ」を開いている。新築されたばかりの県庁前を出発する聖火リレー、建設途中の鈴鹿サーキットなどを写真パネルや資料約300点などで紹介する。入館料大人500円、大学生300円、高校生以下無料。2月24日まで。
また県は、4月の組織改革で「スマート改革推進課」(仮称)を新設する。全庁的な人工知能(AI)の活用に向け、業務の効率化、適正化を進めて「スマート自治体」を実現する狙いがある。
一方、県内を走るタクシーは、2月から運賃を改定する。初乗りは安くなるものの、全体では値上げとなる。中型車と小型車の区分を普通車に一本化し、初乗り運賃の距離を縮めて値下げする一方、加算運賃の距離も短縮するため、全体的には値上げとなる。運賃を申請したのは三重近鉄タクシー(四日市市)や三重名鉄タクシー(松阪市)など33社。紀宝町を除く県内法人車両数の70%を超えた。10月の消費税増税時に続く値上げで、消費税増税時を除くと1996年以来となる。
(月刊東海財界 2020年2月号掲載)