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消費税１０％対策

　１０月から消費税が１０％に引き上げられる。飲食料品（お酒・外食を除く）や新聞（定期購読契約された週２回以上発行されるもの）は軽減税率８％の対象品目となる。この対象品目がややこしく、しばらくは混乱しそうだ。国税庁の消費税軽減税率電話相談センター（軽減コールセンター）☎０１２０（２０５）５５３に遠慮なく電話して聞いた方がいい。

　消費税増税に合わせて始まるキャッシュレス決済のポイント還元制度（原則５％分還元）では、クレジットカード大手のＪＣＢやクレディセゾンなど５社が、金額の請求時にポイント還元分の金額を差し引く、実質値引きで対応するという。５社はほかに三井住友カード、三菱ＵＦＪニコス、ユーシーカード。コンビニ大手のセブン−イレブン・ジャパンなども同様の対応をする。政府はキャッシュレス決済を普及させるため、１０月から来年６月までポイント還元制度を行うことを決めている。

　消費増税に関連してＪＲ東海は、ネット予約＆ＩＣ乗車サービスの「エクスプレス予約」「スマートＥＸ」に「お得なきっぷ」、さらに「青春１８きっぷ」等の発売価格の改定を予定。新幹線回数券（普通車指定席）東京−名古屋は６万２１６０円から６万３３００円、１８きっぷは普通車７日間３万３０００円が３万３６１０円。

　増税に、深刻な人手不足や政府の賃上げ方針を踏まえ、三重地方最低賃金審議会は、本年度の県内最低賃金を２７円引き上げ、８７３円にすることを三重労働局に答申した。引き上げ幅は現在の方式となった２００２年度以降で最大。１０月１日から適用の見込み。

　増税による消費落ち込みを勘案して１０月から２か月間、松阪市や松阪商工会議所、近畿日本鉄道などでつくる「豪商のまち松阪プロモーション実行委員会」は、市内で松阪牛の食べ歩きイベントや観光スポットを巡るスタンプラリーを開く。食べ歩きは「ぷちリッチｄｅ松阪牛」と称し、市内１２店舗が考案した松阪牛の食べ物を販売する。スタンプラリーは、重要文化財「旧長谷川次郎兵衛家」や本居宣長記念館など５か所にスタンプ台を設置。２つ以上のスタンプを集めると松阪木綿のしおりや宣長にちなんだ煎餅を詰めた〝豪商セット〟がもらえる。

　菰野町の湯の花温泉では同温泉で働く２０代女性でつくる「結びの会　いずみ」が同年代の女性向けにディープな見どころ１５カ所を掲載した散策マップを作り、旅館や道の駅など２０か所に配った。「Ｃａｆｅ　Ｓｕｉｍｅｉ」前の石畳には「♡」形の石があるという。

（月刊東海財界　2019年10月号掲載）