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ハローキティ

ラッピング電車で活性化

 7月1日、三重県は4月の県内経済情勢を発表、「回復が一服している」と2か月連続で判断した。5か月ぶりに鉱工業生産指数が上昇したが、世界経済の下振れを予測し、判断を据え置いた。生産分野は「おおむね横ばい」、個人消費は「緩やかに持ち直している」、雇用情勢は「着実に改善している」との見方を維持した。

 消費は、大型小売店額(既存店調整値)が2か月ぶりに前年比減3・2%の204億6000万円だったが、コンビニ販売額(県全店)は6か月連続で前年比増1・3%の131億4900万円。自動車(新車)登録台数(軽自動車を除く)は2カ月連続で前年比減0・2%の4079台。新築着工数は2カ月ぶりに前年比減の833戸。有効求人倍率は1・73倍で、前月を0・02%上回った。

 また、県内の毎月勤労統計調査の4月分も発表し、「きまって支給する給与」は前年同月比0・9%増の25万9976円だった。総実労働時間は144・3時間で前年同月比2・9%減。製造業の所定労働時間は5・5%増の19・1時間だった。

 同月1日には名古屋国税局が2019年分の路線価を発表した。県内5000地点の平均は1・1%下回り、1993年から27年連続で下落した。北勢で上昇が続くだけで全体での下落に歯止めはかからなかった。ただし、下落幅は前年の1・5%から0・4ポイント縮小した。県内最高は四日市市安島一の「ふれあいモール通り」で9年連続。1㎡あたり31万円と前年より3・3%上昇した。一方、管内(三重、愛知、岐阜、静岡県)で最も価格が低かったのは尾鷲市古戸町の「国道42号通り」で、4万9000円だった。

 広域的に経済効果が期待できるトピックスは養老鉄道(本社・岐阜県大垣市)が7月13日から11月30日まで「ハローキティ ラッピング電車」を運行すること。養老線全線開通100周年記念として沿線の観光スポット(多度大社など)とハローキティをモチーフとしたデザイン電車を走らせる。また、近鉄(本社・大阪市)は人工知能(AI)技術を活用した自動応答システムをウェブサイト「近鉄ご利用ガイド」に7月2日から導入し、利用者からの質問(日本語・英語対応)に自動回答するサービスを始めた。世界各国でも大人気のキティとの相乗効果で外国人観光客の増加も期待できそうだ。

(月刊東海財界 2019年8月号掲載)