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地域経済動向 2019年 9月

中部経済産業局

 生産は、鉱工業生産の動向を指数(6月速報)で見ると、輸送機械工業、生産用機械工業、プラスチック製品工業などが低下したことから、前月比▲6.8%と3か月ぶりの低下となった。また、前年同月比は▲4.4%と5か月連続の低下となった。

 主力の輸送機械は、乗用車および自動車部品は高水準で推移。生産用機械は、金属工作機械を中心に弱含み。電子部品・デバイスは、スマートフォン向け等を中心に減少。以上のことから「一部に弱い動きがみられるものの、高水準で推移している」と判断。「高水準で推移している」は11か月連続となる。(前月比:輸送機械工業 ▲9.5%、生産用機械工業 ▲10.4%、電子部品・デバイス工業 ▲5.4%)

 個人消費の管内商業動態統計(販売額)は、前年同月比+1.7%と全体として5か月連続で前年を上回った。百貨店は、衣料品等が振るわなかったことから、全店ベースでは12か月連続で前年を下回った。なお、既存店ベースでも、3か月連続で前年を下回った。スーパーは、飲食料品等に動きがみられた。コンビニエンスストアは、カウンター商材、中食が引き続き好調であった。家電販売は、季節空調等が好調であった。乗用車販売は、普通車が前年を上回ったものの、小型車、軽自動車が前年を下回った。ドラッグストアは、新規出店効果がみられた。以上のことから、27か月連続で「緩やかに持ち直している」と判断した。

(前年同月比:管内商業動態統計(販売額) +1.7%、百貨店 ▲7.4%、スーパー +0.9%、コンビニエンスストア +0.7%、 家電大型専門店 +10.1%、ドラッグストア +7.8%、ホームセンター ▲0.3%、乗用車販売 ▲1.4%)

 名古屋税関管内の輸出総額は、2か月連続で前年を下回った。自動車はアメリカ向けを中心に堅調なものの、自動車部品が中国向けを中心に減少していることから、判断を「持ち直しの動きがみられる」から「横ばいとなっている」に下方修正した。判断変更は、2019年5月発表(上方修正)以来、3か月ぶり。下方修正は2019年2月発表以来、6か月ぶり。

 有効求人倍率は、1.92倍と2か月連続で前月を下回った。17か月連続で1.90倍以上となっており、全国(1.61倍)と比べて高い水準が続いている。また、完全失業率は、東海では3四半期ぶりに、北陸では2四半期ぶりに悪化したものの、全国と比較して低い水準であることから、37か月連続で「労働需給が引き締まっている」と判断した。

 先行きは、世界経済の下振れ、各国政策の不確実性の高まり、為替の動向、中小企業の経営環境の悪化などに注視が必要。各種政策の効果が生産や投資、所得の増加につながることが期待される。

 総括判断の「改善している」は、2017年7月発表(上方修正)以来、26か月連続。

(月刊 東海財界 2019年9月号掲載)