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中部初「バスタ」事業化決まる

四日市バスタの計画ボードを見せる森四日市市長(中央)と関係者ら

近鉄四日市駅前に巨大バスターミナル出現へ

 中部地方では初となる三重県四日市市の「近鉄四日市駅」近くのバス&タクシー乗降場を集約してバスターミナルを整備する「バスタプロジェクト」の事業化が決まった。国土交通省中部地方整備局が発表した。事業は国交省が全国で展開し、2016年にオープンした新宿南口バスターミナル=バスタ新宿(東京都)をモデルに、品川駅(同)や神戸三宮駅(神戸市)、新潟駅(新潟市)で進んでいる。

 三重河川国道事務所によると、予定地は近鉄四日市駅東から諏訪栄町交差点までの300㍍。駅周辺3カ所に点在するバス乗降場を1カ所にまとめ、タクシーや長距離バスも乗り入れられるようにする予定で、周辺の交差点の横断歩道を廃止してペデストリアンデッキ(歩行者専用橋)を設置する。国交省が2021年度予算に1億円を計上し、調査や設計を進めるという。県によると、計画では全体の事業費を約75億円と見込んでいる。

 鈴木英敬知事は「利用者の利便性を改善し、にぎわいのある空間を創出するなど地域経済の活性化につながる重要な事業。関係機関と連携し、整備促進に取り組む」とのコメントを発表した。

バスの待合スペースの整備や、利用者が雨にぬれないように屋根を付けることなども検討。市中心部の交通拠点機能を強化し、にぎわいの創出を目指す。市は、2027年リニア中央新幹線の東京から名古屋間の開通に向け、リニア時代にふさわしいゲートウェイとして、居心地が良く、歩きたくなる魅力的なまちなかの形成や交通結節機能の強化に取り組んでおり、同事業化と同時に近鉄四日市駅とJR四日市駅を結ぶ市道「中央通り」周辺の再編整備も計画。その一環で、近鉄四日市駅の東側にバスターミナルを整備する構想を練って昨年6月に同プロジェクトの候補地に選定されていた。

 森智広四日市市長は、「本市が東海エリアの西の中枢都市として発展していく為に、都市の顔となる中心市街地の機能を大きく向上させ、三重県最大の都市としての役割を十分に果たしていきたい」としている。

(月刊東海財界 2021年6月号掲載)