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キオクシア「5G」に備え生産拠点を拡張へ
シャープは液晶パネル事業を分社化

キオクシア四日市工場の全景(写真の右上付近がY7棟の建設予定地)

志摩スペイン村にビッグツリー登場

 三重県は、暮らしに欠かせない電子部品・デバイスの出荷額で全国トップのシェアを占める。

 四日市市で半導体メモリーを量産するキオクシア(旧東芝メモリ)と、亀山市と多気町に液晶パネル工場を持つシャープが牽引役だ。

 シャープは10月1日、亀山工場に本社を置く新会社に液晶パネル事業を分社化した。他社からの出資を得る狙いもある。年内上場を断念したキオクシアは同月末、次世代通信規格「5G」の普及などで需要拡大が見込まれる最先端の半導体フラッシュメモリーの生産拡大に向け、主力拠点の四日市工場を拡張すると発表した。

 キオクシアの総投資額は1兆円を超える見通しで、県経済に与えるインパクトが非常に大きいプロジェクト。来春着工、2022年中の生産開始を目指す。世界的なデジタル化と市場競争の激化を見込んで巨額投資に踏み切った。建設は20年にわたるパートナーシップを継続している米ウエスタンデジタルと共同で、投資は両社で分担する。製造拠点は、第7製造棟(Y7棟)と呼ばれ、建屋面積は約4万㎡と、キオクシアの工場棟では最大規模。人工知能(AI)などを活用し、効率的な生産体制を構築するという。

 Y7棟は、免震構造を採用し、最新の省エネ製造設備を導入するなど環境面にも配慮した工場となる計画。世界最大級のフラッシュメモリー生産規模を有する四日市工場は、AIを活用した生産システムの導入などを通じ、さらに生産性を向上させるという。

 同社は、「<『記憶』で世界をおもしろくする>というミッションのもと、〝メモリー技術〟で新時代を切り開くことを目指し、市場動向にあわせたタイムリーな設備投資や研究開発など、メモリー事業の競争力強化に向けた取り組みを積極的に展開します」としている。鈴木英敬知事も「相当数の雇用が確保されると思う。全力でサポートしたい」と歓迎している。

 年末に向けて楽しみな話題を。志摩市のテーマパーク「志摩スペイン村」には、12月25日まで、高さ約7mのクリスマスビッグツリーがエスパーニャ通りに登場。夕暮れには異国情緒あふれる街並みやアトラクションなどパーク全体が約20万個のイルミネーションやライトアップで輝く。クリスマス衣装のキャラクターたちも登場する。クリスマス限定グルメやショッピングも満喫でき、家族連れやカップルにお勧めだ。

(月刊東海財界 2020年12月号掲載)